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Commentary (Op. Ed)
2024年11月25日のNDC合同会合で事務局が提示した日本の排出削減目標案の根拠となったシナリオ分析について、世界全体の1.5℃目標とどのような関係にあるかを検討し、以下の点を指摘する。(1) 世界モデルで評価しているRITEのシナリオ分析に基づくと、排出削減経路として「上に凸」をとれば、日本の排出削減ペースは先進国だけでなく世界全体に比べても緩やかなものになる。 (2) 日本が直線的な削減経路をとった場合、国際合意の根拠となっている1.5℃目標に向けた世界の排出削減経路に比べて削減が遅くなる。 (3) 分析された、先進国は直線的削減かつ世界全体で1.5℃目標を維持しようとするシナリオは、世界全体での排出削減ペースが遅く、1.5℃目標達成に向けてリスクが大きい。
Keywords:
NDC
Policy Report
Author:
Toshihiko
Goto
Koichi
Kaneda
Miki
Watanabe
一般社団法人グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(以下GCNJ)の中期計画に基づく活動「GCNJ コレクティブ・アクション2030」で定めた5つの優先課題のうち、「バリューチェーン・マネジメント(VCM)」部会では、VCM をこれまで日本で考えられていたような「企業の上下流に関することだけ」ではなく、国際的基準に従い「企業自体のビジネスモデルを中核とし、それを取り巻く上下流も含む様々な活動・資源・関係性であること」であると捉え、今後の経営にサステナビリティ課題を組み込むに当たっての VCM の見直しに資する「アクションガイド」を策定いたしました。(IGES小野田は副座長としてVCM部会に参加しました。) バリューチェーン・マナジメント(VCM...
Keywords:
Non Peer-reviewed Article
In 東洋経済オンライン
脱炭素化への変革のレースで、日本企業は勝ち残れるのか――。著者が所属するシンクタンクの地球環境戦略研究機関(IGES)は2023年12月に 「IGES 1.5℃ロードマップ」と題した報告書を公表した。副題を「日本の排出削減目標の野心度引き上げと豊かな社会を両立するためのアクションプラン」としたように、現行の政府によるGX(グリーントランスフォーメーション)戦略の代替案となる戦略プランを提案した。なぜ代替案が必要なのかについて、主に企業のビジネスとの関連を中心に解説する。本稿はその前編である。
Policy Brief
2023年のCOP28で実施されたグローバル・ストックテイクの成果文書では、世界のこれまでのGHG排出量推移は、世界の気温上昇を1.5℃に抑える努力を追求するというパリ協定の目標と合致するものではなく、既存の約束を実施する余地・機会が急速に狭まっているとしている。そして、GHGの大幅で速やかかつ持続的な削減が必要であり、すべての締約国に対して、世界全体の努力への貢献を求めると共に、次期の国別削減目標(国が決定する貢献:NDC)を1.5℃目標と整合するものとするよう奨励している。これを踏まえ、2024年6月17日に発表されたG7プーリア・サミットの首脳コミュニケ において、日本を含むG7各国は「1.5℃に整合した野心的なNDCを提出することにコミット」を表明している。 では...
Data or Tool
Author:
Koji
Mitomori
Yuka
Nabae
Junko
Morizane
Yasuhiro
Kasuya
IGESは、2023年7月に国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF)2023の開催期間中に国連本部で実施された第4回「パリ協定とSDGs のシナジー強化に関する国際会議」において、シナジーに関する日本国内の3つの事例をまとめた「 国内における気候変動・生物多様性・SDGsに相乗効果(シナジー)をもたらす取組事例」を公表した。 2024年4月から環境総合推進費「SDGs達成への変革のためのシナジー強化とトレードオフ解消に関する研究(1-2405)」が開始され、IGESもその一員としてシナジーのケーススタディ収集・分析を進めている。今回はその一環として、長く協力関係を続けているJICAの優良事例について、IGESが開発したシナジー分析のプロトタイプのフォーマットに合うように...
Discussion Paper
• デジタル・トランスフォーメーション(DX)とも呼ばれる高度なデジタル化の進展は、情報通信技術(ICT)によるエネルギー消費効率の改善、交通需要の回避や産業構造の変化によってエネルギー消費量を減少させる側面だけでなく、データセンター(DC)や情報通信機器の製造など情報通信部門における直接的なエネルギー消費量の増加や関連経済活動の拡大を促すことでエネルギー消費量を増加させる側面もある。1.5℃目標に日本がより大きな貢献を果たすための道筋を描いた「IGES 1.5℃ロードマップ」では、それらの複合的な効果をできるだけ踏まえた結果、デジタル化などの社会経済構造の変化 によるエネルギーの減少を戦略的に取り入れることが1.5℃目標の実現に重要な役割を果たすことを示した。 • 一方で...
Issue Brief
地球規模で進む気候変動は、気象の激甚化、そして洪水や干ばつなどの自然災害を世界各地で引き起こし、新たな人道危機を生み出している。すでに社会基盤が脆弱化している紛争下の人々にとって、気候変動はリスクを増幅させる要因にもなっている。気候変動の負の影響が人類の発展や国際政治・経済の安定を阻むこの気候危機とも呼ばれる状況は、「気候安全保障」という視点から捉えることができる。人間の安全保障を掲げて開発援助に注力する日本にとって、気候危機下の人道支援の現状を分析・評価することは、今後の外交政策を展望する上で必須の課題だと言えるだろう。 気候安全保障は「日本国内に直接生じる安全保障リスク」と「日本国外で生じる安全保障リスクから波及して生じる日本の安全保障リスク」の2つに分類できる。本稿では...
Non Peer-reviewed Article
鉄鋼業、化学工業、窯業・土石製品や航空・海運部門は「排出削減が困難なセクター」と呼ばれています。素材産業では製造過程で大きなエネルギーを必要とし、原料に化石燃料が利用されていることなどから、再生可能エネルギーや代替原料の利用などによる排出削減の取り組みが進められています。また、これらの産業の脱炭素化を加速するには、技術開発だけでなく、代替製品の利用や使い捨ての削減など、社会全体の需要側の対策も必要です。航空・海運部門でも近年2050年ネットゼロを目標に、代替燃料の開発が進められていますが、コストや持続可能性の面で実装に向けてさまざまな課題を抱えています。  本特集では、これら排出削減が困難なセクターにおける削減シナリオ、技術開発の現状と課題、ビジネスの事例などを紹介いただき...
Training or Learning Material
このカタログは、「1.5℃ライフスタイル」ワークショップと「脱炭素ライフスタイルチャレンジ」のために作成されました。 私たちの暮らしに関連して、地球温暖化の原因となる温室効果ガスが発生しています。温室効果ガスを計算するカーボンフットプリント(CFP)という数字で見ると、2015 年には、日本に住む私たちの暮らしに関連して、一人あたり年間7,100 キロの温室効果ガスが発生していました。地球温暖化を1.5℃に抑えるには、この数字を2030 年に2,500 キロ(約1/3)、2050 年に700 キロ(約1/10)まで減らす必要があります。 このカタログには、私たちの暮らしに関わる移動、エネルギー、食、製品、レジャーの5分野で、温室効果ガスを減らす暮らしの選択肢を記載しました。各ページには...